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むかし僕が死んだ家【東野圭吾】感想レビュー/評価ネタバレ 僕とは誰なのか?

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今回は東野圭吾さんの作品「むかし僕が死んだ家」の感想評価です。
本作は1994年に販売されたミステリー長編小説です。

ミステリー小説なので、ネタバレされたくない人は、ここからネタバレまでで戻ってください。
むかし僕が死んだいえのぼくって結局誰なのか、などいろいろ考察します。




「むかし僕が死んだ家」あらすじと評価

あらすじ

「あたしは幼い頃の思い出が全然ないの」。7年前に別れた恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。それは、めったに人が来ることのない山の中にひっそりと立つ異国調の白い小さな家だった。そこで二人を待ちうける恐るべき真実とは……。
本作は、大学の研究助手の「私」と元恋人の「沙也加」の2人が進行役となって物語が進みます。

あらすじのように、沙也加は子供の時の記憶がありません。
沙也加の記憶を取り戻すことを主軸としたお話です。

記憶を取り戻すカギとなるのが「山奥の謎の家」。
沙也加の父親が、沙也加には内緒でこっそりと行き来していたらしい家です。

また、家の近くにはあまり人はおらず、家のことを知る者もほとんどいない謎の家です。

なぜ、沙也加は記憶を失ったのか?謎の家の正体とは?
どうして、父親は沙也加に家の事を黙っているのか?

多くの謎が最後に明らかとなっていきます。

「むかし僕が死んだいえ」

評価:3.5/5

●良かった点
・読みやすさ
・ストーリー、謎の興味深さ
・いくつかの点で驚かされた

●良くなかった点
・一部、謎が解消できなかったこと
・オチが読めたこと

読みやすく驚きもあり、特にミステリー初心者の人にはおすすめです。
自分の中で疑問はありましたが、強いて考えるレベルでもないので、気軽にミステリーを読みたいときにいいと思います。

ここからネタバレ

 



「むかし僕が死んだ家」ネタバレ感想レビュー

「むかし僕が死んだ家」全体的な感想

物語の当初に、「沙也加のこどものころの記憶がない」という謎が提示され、ぐいぐい話に引き込まれました。
東野圭吾さんということもあって、非常に読みやすい文ですらすらと読めました。

物語のほとんどが謎の家で繰り広げられて、場面も変わらないにもかかわらず、飽きもありませんでした。

いくつか驚くところもあって面白い作品でした。
特に、昔の記憶を探っていくというストーリーがとても興味をそそられました。

「むかし僕が死んだ家」面白かったところ

御厨雅和がただのDV男ではなかったところは驚きました。

御厨雅和は、同居するこどもの祐介君にDVをする横暴な人物でダメ人間にはじめは見えていました。
しかし、実は、祐介君が雅和に対し、冷たい態度を取り続けたことが原因でDVにつながりました。

そして、その原因が、啓一郎による、祐介への教育のせいであるという点も良かったです。
啓一郎は素晴らしい人物であるという印象があったのでそれが覆されました。

あとは、祐介君が夜中に見た、雅和の行動の真相も驚きました。
御厨藤子が雅和の恋仲にあるように見えていたので、真相はびっくりです。

途中で、藤子が、"啓一郎にはやく病気で死んでほしい"と思っているように見える描写があったので、特にそう思ったんですが。
ミスリードですかね。

「むかし僕が死んだ家」疑問に残ったところ

一方で、いくつか疑問が残り、オチが弱く感じました。
特に、沙也加の正体がチャーミーだったという点は、物語の一番大きなオチだったと思いますが驚きがなかったです。

チャーミーが家に来た当初から、いくつか伏線が張られていたので、簡単に予想できてしまいました。
ただ、「途中もしかしたら違うのではないか?」と思わされることもあったので、それも含めて東野さんの狙い通りなのかもしれません。

しかし、一度考えた結末どおりのオチだったので、「やっぱ、そうか」という気持ちになってしまいました。

また、謎の家が、沙也加が昔住んでいた家のコピーという点も少し納得できないところがありました。

祐介君の日記の家と、謎の家では「家の向いている方角が違う」という点が、謎の家が日記の家のコピーであるという最大の根拠になっていたと思います。
しかし、その根拠は特に伏線もなく急に提示されたように感じました。

正確には、伏線っぽいものがあって、そのあとすぐにネタばらしもあったという感じですかね。
急すぎて、驚きみたいなものがなかったです。

また、沙也加の育ての両親はなぜ自分のこども(さやか)を殺されたあげく、その殺した家のこども(沙也加チャーミー)を引き取って育てたのか?という謎が解消できませんでした。

沙也加の両親は、御厨家の家政婦などをしており、御厨家にとても世話になっていたという気持ちを持っています。
しかし、雇われていたというだけで、自分の子供が殺されたのを黙って、その家の子供を育てていくというのがいまいち納得できませんでした。

同時に、御厨藤子がなぜ、さやかと沙也加を入れ替えたのかが分かりませんでした。
沙也加の両親の本当の子供であり、火事で死んだ「さやか」と、「沙也加」をなぜ入れ替える必要があったのか(沙也加でなく、本物のさやかの方を生きているように見せかけたのか)

理由の1つが御厨家の評判を落としたくないから、いうのは分かります。

権力で、火事を事故として処理することはできていました。
事故で雇用人の子供が死んでしまったということなら、そんなに問題になるのかなと思いました。

わざわざ、沙也加を他人に預ける必要があったのでしょうか?沙也加は御厨藤子の直接の子供ではないので、育てたくなかったのか?
どうなんでしょう。

あと、最大の謎はタイトルです、
「むかし僕が死んだ家」となっています。

物語から考えると、日記の家でむかし死んだのは、沙也加です。
正確には、チャーミーであった自分が死んで、別の名前の沙也加になった。
よって、むかし自分が死んだいえと解釈できます。

しかし、タイトルは"ぼく"なので沙也加のことを言っているわけではないと考えられます。
主人公の"わたし"に関して考えても、それはあてはまりません。

だとすれば残るは、火事で死んだ"祐介君"になります。
男の子ですし、むかし火事で実際に死んでいます。

けれども、これもあまり納得できません。
進行役は、「わたし」と「沙也加」なので、タイトルのぼくはどちらかじゃないとしっくりきません。
祐介君のことをタイトルにしているのには違和感が残ります。
しかし、消去法で考えると「ぼく」は「ゆうすけ」君しかいないんですよね......

物語のオチとして、主人公の「わたし」がこの謎の家に関係してくるのではないかという期待する気持ちがありました。
タイトルが、ぼくがしんだいえ、だったので。

東野圭吾さんという人気作家ということもあり、全然ありそうと思って読んでいたので、そこは少し残念でした。

まとめ

読んだのが少し前なので、多少記憶違いがあったらすいません。
いくつか疑問が残りましたが、全体的にみたら面白い作品でした。

疑問も、もう1回読めばなくなるかもしれません。
結局、"ぼく"は祐介君でいいのでしょうかね......

最後まで読んでいただきありがとうございました。








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